石井飛鳥 大廻天カルペディエム

その瞬間を愉しもー!

保護フィルター要るのか論争への俺の答え

Zレンズ+アルクレストの狂気の逆光耐性

レンズ前に着ける保護フィルター、使っていますか?
私は使っていまーす!

保護フィルター要るのか論争

フィルター論争、只今こちらの記事を起点に白熱中のようです(このサイト凄い好きでよく見てます!)。
こちらの方はガラスのプロであり、科学的数学的アプローチとしてとても信用のできるサイトであります。そして50mmをめっちゃ解析しているところに共感します!50mmこそ至高です、火種蒔いてこ!

一方、自分は昔からこちらのサイトに一目置いておりまして、この方は非常に実践的で、確かなサンプル数と実際の環境下でのテストをおこなっております。

お二方とも、大ざっぱにまとめますと、「フィルターによる光学性能の低下は限定的で無視できる ※ただし値段の差はある」ということだと思います!
じゃ、その差ってどんなもんよ!?どこらへんから許せるの!?コスパのピークは!?人によるだと!?

これに対する自分の答え、運用法則を今日は記述しようと思います。

保護フィルター善し悪し

保護フィルターは一般的な認識として、光学性能を少し犠牲にして防御力を高めるもの、というものかと思います。ではどの程度性能が落ちるのか、付けても大丈夫なのか、そして保護力はどれぐらいあるのか。

俺なりの実際の使用状況下に沿った恐るべきメリットとデメリットをまずは述べます!

◎保護フィルターを付けるメリット
万が一、衝撃を受けてもフィルターが守ってくれる!そういう面はあります。
しかし、レンズフードを突破して前玉が損傷するほどの事故などいつ起きるのでしょうか?
まず、前玉が壊れてしまうほどの衝撃を与えてしまうのであれば、それは取り扱いの仕方から見直すべきだと思います!
その上で、様々な状況下、前玉にキズの付く可能性のある行為、それを無視したい時のメリット。それはですね、
なんか汚れてるな、と思った時に服の袖とかで拭けちゃう
これです!
お前ふざけんなよー!?と思った方は非常に几帳面で、真面目で、ちゃんとしています!引き続きその精神で写真を撮って下さい!それが理想だと思います!
しかし、7割方のカメラユーザーは、なんというかのっぴきらぬ事情で、ええいもう、手が離せないのに前玉汚なっ!?ブロアーで落ちない!2秒で綺麗にしたい!という局面に遭遇したことがあると思います。そんな時に保護フィルターが付いていれば、ちゅうちょ無くその辺の布で拭けるのです!敢えて言います、雑に清掃できるのが最大のメリットであると!

◎保護フィルターを付けるデメリット
保護フィルターを付けるデメリットとして光学性能の低下があります。特にガラスが一枚増えることによる、フィルターと前玉間による乱反射の影響が懸念されます。
で、それがいかほどかというと。体感的には、値段の差があります!これについては後述します。
そして、値段以上に差があるのが、前玉(orフィルター)の、汚れているかどうか、というところです!
埃、油、曇り、小キズ。それらは光学性能の明確な低下を招きます。マジで。分からなければちょっと手元のスマホで逆光状態で写真を撮って、その後スマホのレンズ綺麗に拭いてから同じもの撮ってみて!

汚さないことが第一です。次に、汚れに気付いた時にいかに簡単に回復できるか。保護フィルターがあればキズをある程度無視して拭くことができます。さらに、フィルターを外すことによって完全に回復するという技が1度だけ使えます。

雨でびしゃびしゃになったところ

値段の差は?

保護フィルターの価格はピンからキリまで、そして、レンズもピンからキリまであります。

まず、レンズの種類ですが、
01,たっかいレンズ
02,やっすいレンズ
03,オールドレンズ
この三種がありますね!
これを前提として保護フィルターを着けるかどうかを考えます。

そして、フィルターの種類。
お安めフィルターとお高いフィルターがあります。
その性能差は反射率。
高いフィルターは0.3%以下、突き詰めると0.1%以下(アルクレストとゼクロス)になります。0.3と0.1の違いですが、これは、、、明らかにあります!!思い当たる節としては、

・2018年以降発売のレンズ購入後、合うフィルターを持っておらずしばらくフィルターなしで使用。その後、0.3%のフィルターを付ける。→明らかにゴーストが増える!→その後0.1%に変えたところ気にならないレベルに。

みたいな事があります。
気のせいじゃない?とも思い付け外しいろいろしてみたのですが、昨今のレンズの性能が上がったことによって、フィルターに求められるレベルも上がりつつある、という体感を得ています。

その上で、何を何に着けるかを考えていきましょー!

01,たっかいレンズ
たっかいっていかほどかと言うと個人の経済状況に依るのですが、自分としては壊れたとして買い直すことに躊躇ない価格のレンズ、かと思います。それから相対価値として考えると、フィルターの値段がレンズの10%前後を越えるならばフィルター高過ぎ、と思います。
これらを踏まえた上で、自分はフィルター有無の判定では10万円以上のレンズはたっかいに分類します。
それではたっかいレンズは何故高いのか。それは、メーカーが拘りを発揮して選んだ高級硝子の組み合わせにあります。諸収差、解像性能、逆光耐性をハイレベルにバランスした組み合わせです。
で、たっかいのはぶっ壊れるとおいそれと買い直せません。なのでフィルターで防護したい。
しかし、そのような高次元に組み合わされたものにはなるべく何も付けたくない。わざわざ性能の低いフィルターを付けるならばバランスを損失し、その価格の価値を失ってしまうでしょう。
なので、
→最高性能のフィルターを着けるのが正解!

02,やっすいレンズ
安いレンズは買い直しの負担が低いです。なので、防護する必要は有りません。ぼろぼろになるまで使い倒して買い直せば良いのです!
さらに、安い=逆光耐性は低い、ということが想定されます(厳密にはそうではないのですが相対的にはそう!)。なのでそこに安いフィルターを着けると、元々低い耐性をさらに劣化させることになります。
なので、
→フィルターを着けないのが正解!
と考えます。

03,オールドレンズ
オールドレンズは価格と性能の他に希少性を考慮する必要があります。結局は再入手が気軽にできるかどうかでフィルターの要不要を検討する、ということです。
さらに光学性能的にはオールドは元々低い(特に逆光耐性)ので、変なフィルターを着けてさらに劣化させる、というのは避けたいところです。
なので、
→最高性能のフィルターを着けるのが正解!
ということです!

最高性能のフィルターってどれよ?

自身が試した結果としては、ゼクロス以上が光学性能にほとんど影響がないと思います。
ゼクロス以上というのはKENKOとNIKONのフィルター4種、
ゼクロスⅠ、Ⅱ、アルクレストⅠ、Ⅱ
です!付けるべきはこの4種のいずれかです!

各々の所感を記述します。

・ゼクロスⅠ

最高レベルの性能+静電気防止有りの掃除のし易さ。
そして候補の中では一番安い。

・ゼクロスⅡ

ゼクロスⅠのガラス面の歪みをさらに抑えたもの。

アルクレストⅠ

ゼクロスでたまーに出るフレアすら皆無の光学性能。ただし透明度全振りのため掃除が考慮されていない。めっちゃ埃つく。

 

アルクレストⅡ

アルクレストの光学性能に静電気防止機能を付与。2024年4月現在いちばんたかくていちばんいいやつ。

 

使用環境と掃除
もし自分がスタジオや屋内でしか撮らない、というタイプであればフィルターは付けません。
一方、海や山で撮るならばフィルターは付けたいところ。
様々な環境が混在するならば、なるべく影響の少ないものを付けっぱなしでいいと思います!

掃除ですが、よく言われているように埃や砂などのゴミをブロアーで飛ばし、レンズ面を乾いた布や清掃用のペーパーで拭く。というのが正しい手順です。ただし拭き掃除はちゃんとやろうとすると手間と時間をそこそこに取られます。なので現場ではブロアーでどうにかならない汚れは避けるというのが基本です。その上で、いざというと時に気兼ねなく拭けるようにする、というのが保護フィルターの最大のメリットかなと思います。

保護フィルターの実際の運用基準についてでした。
値段や希少性で再入手が難しいレンズに最高性能のフィルターを付ける、というのが俺の答えです!参考にしてみてください。

オマケ

静電防止ハケ
アルクレストⅠの掃除が辛過ぎて心折れそうな方へ。こいつとセットで使ってみてください!

レンズペン
実は使ったことがないのですが便利という噂。

 


Carpe diem🍺 Memento mori💕