石井飛鳥 大廻天カルペディエム

その瞬間を愉しもー!

Nikon Z8を3ヶ月使った結果 その1 設定編

Nikon Z 8 長期実用レビュー とかしちゃう

Z8長期レビューシリーズです。

ishiiasuka.hatenablog.com

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  ×  ×  ×

Z 8(Nikon Z 8が正式名称ですがZ 8って書いたりZ8って書いたりしていく)の設定記事を書いたところ、かなりの方にご覧になって頂けているようです。特に検索での流入がすごい。ありがとう!
そうだよね、設定って人ごとに正解が違うから、あんまり公開している人もいないんだよね。
私の設定が誰かの一助になっていれば幸いです!

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それでこの時はAFのやり方に重点を置いていて、なんかもっと基本の基本でとりこぼしているところがあるのと、使い込むことでファンクションボタンやiメニューの設定で変更したところがあるので、今回はそれについて記述しようと思います。

もう全部書いちゃう!順を追って説明していくよ!文字が多くなるけど秋の夜長に読んでみてね!
Z8以外のカメラにも、撮影方法の概念と哲学として応用ができると思います。

(お手元にカメラを準備して読むと分かりやすいと思います!)

◎静止画撮影メニュー

メニュー画面はボディ背面の「-」の虫眼鏡ボタンで説明が出るぞ。

あなたは説明書を全部読むタイプ?とりあえず動かしてみるタイプ?
私は説明書を全部読みつつ設定を全部試してみるタイプです!

撮影メニューの管理

「静止画撮影メニュー」と「動画撮影メニュー」で設定した内容をA〜Dの4つ登録することができます。注意するところは、一つの「A」という設定に静止画と動画の両方が反映されてしまうというところ。静止画のAと動画のAは共用です。

撮影メニューの拡張

シャッターや絞りなども保存されるようになります。
例えば撮影メニューのAで撮っていて一度Bに変え、再びAに戻した時にAで撮影中に変更していたシャッター速度等が保存されます。
実用上では必要に応じてシャッターなどを変え、なんらかの理由でBにしてからAに戻した場合、さきほど行った設定は残っていてほしい場合が多いので、ONで!

記録フォルダー設定、ファイル名設定

好きな分かり易い名前をつけてください。

主スロットの選択

高速なC/Xに。

副スロットの機能

サブカメラでバックアップしている人は順次記録、1台で撮る人はバックアップ記録分割記録がいいんじゃないかな?
バックアップ記録については思うところあるので何かの時に書こうかと思います。カード1枚”だけ”が壊れる状況ってあるのかよ、という……。

撮像範囲

基本はFX、D500ユーザーだった人はDXで!

階調モード

HLGを使いこなせるぜ!という人以外はSDRで良いです。
HLGを使うにはかなり環境と知識を整えなければなりません。
私はSDRです!

画質モード

よく分からない人はFINE★にしておきましょう。
私は普段はFINE★、作品撮りと商品撮影系のお仕事の時はRAWです。

画像サイズ

Lが約4500万画素、Mが約2500万画素です。
私は2500万画素を常用、4500万画素が必要な時はRAWで撮ります。

RAW記録

ロスレス……最高画質
高効率★……画質とサイズのいいとこ取り
高効率……JPEG L並のサイズでほぼロスレスと遜色なし。

私は高効率★を使っています。
イメージ的にはロスレスを100とした場合、高効率★が99点、高効率は97点です。
お持ちのPC環境とストレージの余裕、撮影枚数によって良いバランスを探しましょう。
高感度撮影時の質に若干の影響があります。
ただ、高感度の質だけをそこまで追求する場合、ロスレスを使うよりもそもそもZ6系の低画素機を選んだほうが良い結果が得られます。

ISO感度設定、ホワイトバランス

状況によって設定しましょう。

ピクチャーコントロール、カスタムピクチャーコントロール、ピクチャーコントロール(HLG)

ピクチャーコントロールは気軽に撮るならAオート、レベルアップを目指すならスタンダートか色々ためして好みのやつに固定(固定することにより他の設定のバランスに注力できます)、なれてきたら状況によって変更、意味が理解できたならPCと連動してカスタムピクチャーコントロールを自分で作りましょう。配布もしています。

Nikon Picture Control Editor

Nikon Z fc(とか)を使って写真がうまくなる方法(付録編)|石井飛鳥/AsukaIsii

色空間

sRGBでヨシ!RAWで撮ると設定に関係なくAdobe RGB(というか全域解禁)になります。

アクティブDライティング

基本はOFFで。輝度差が激しくそれが問題になる場合はオート、または強めにします。
舞台やライブを撮る時は使う時あります。

長秒時ノイズ低減

長秒時に同時間の闇を撮ることで熱ノイズを抽出し相殺する機能。
私はOFFです。なぜなら、30秒で露光する時にさらに30秒かかるぐらいならもう1カット撮りたいから!
ノイズが酷ければ後でAdobe社等のソフトで消します!

高感度ノイズ設定

ここらへんから設定に迷うんじゃないかな?
ノイズ除去は弱くするとノイズが多く、強くすると合成っぽくのっぺりする、と覚えておいて。
でも最近の機種はかなりうまくノイズを消せるようになってきています。
標準でいいんじゃないかな!?
ちなみにRAWで撮ると何に設定していても関係なくオフになります!

ヴィネットコントロール

周辺減光を補正します。
被写体があまりにはじっこにあるなんてことは滅多にないので、OFFのほうがほとんどの場合、撮影対象に対する額縁の効果を得られます。なので私は常時オフ。
全画面を均一に撮りたい場合はONで!

回折補正

OFFにする明確な理由がなければONで!
私は今のところ常時ONです!

自動ゆがみ補正

これあんまり教えたくないエッセンスでありまして、基本ONですが、
Z 40mm f2.0、AF Nikkor 58mm f/1.4G、ツァイスとかライカとかのオールド。このへんのレンズ使う時はオフにします!
新しいレンズを入手したらオンとオフで試してみましょう。
オンにするべきレンズとオフにするべきレンズがあります。
何を基準に判断するかというと、あなたがかっこいいと思った方です!

美肌効果、人物印象調整、静止画フリッカー低減、高周波フリッカー低減

状況によって切り替えましょう。
美肌効果は、動画で役に立つかも?スチルでは自分はあまり使いそうにありません。
人物印象調整は光源がやべー時にオンにします。これ肌色っぽいところの色がまとめて変わるので使う時はよく見ながら!ちなみに色の考え方としては、私はマゼンタはしっとりさせたい時、イエローはカラッとさせたい時の色としています。(情緒的表現だなー)
フリッカーはシャッタータイミングがずれるので、基本オフでタイミングよりもフリッカーをなんとかしなければいけない時にオンに。

測光モード

マルチパターン測光……基本的にはこれで!
中央部重点測光……初心者はこれがいいかも。撮影対象を画面中央に置くならこれです。
スポット測光……撮りたい対象物の優先度が著しく高く、他はあまり気にしない時などに使います。測光した部分を18%グレーの明るさになるように露光してくれます。
ハイライト重点測光……めっちゃ暗いけど一部明るい時に。ライブ撮影とか花火してる人撮る時とかが使い所かと思われます。

フラッシュ発光、フラッシュモード、フラッシュ調光補正

ストロボの設定。ストロボって全部マニュアルでしか使ったことないのでデフォルトのままにしています……。そのうちストロボの使い方の記事も書くかも。オートにするより全マニュアルでの操作覚えたほうがてっとり早いと思います!

フォーカスモード、AFエリアモード、AF時の被写体検出

こっちで解説してまーす!

手ブレ補正

基本ONです!
三脚またはオールドレンズを使って、なんかブレるなー!?ってなったらOFFにしましょう。
スポーツはスポーツ撮る時か、自分+別要因にブレが発生する時(例えば電車や自動車に乗りながら撮影する時)に使うといい結果が得られるかも!

オートブラケティング、多重露光HDR合成。インターバルタイマー、タイムラプス動画、フォーカスシフト撮影

基本OFFで必要な時に使います。特殊な撮影状況なので興味があれば調べてみてください。

◎カスタムボタンの機能(撮影)

Nikonさんのオフィシャルより拝借した画像である

ちょっと変わりました。

やっとここまできたぜーい!
撮影メニューいっぱいあったねー!
まだまだ序の口だよー!
カスタムボタンは、かなーり撮影の快適度に影響するのでがんばっていこーね!

Fn1、AF-ON、FN3、DISP、OKボタン、露出補正ボタン、ISO感度ボタン

こちらは前回から変わっていません。

Fn1……撮影機能の呼び出し(ホールド)3Dトラッキング+被写体認識オフ 
AF-ON……AF-ONのまま使います!
プロテクト/Fn3……再生
DISP……DISP
OK……フォーカス中央リセット
露出補正ボタン……ISO感度
ISO感度ボタン、コマンドダイヤル……デフォルトのまま

詳細はこちらをご覧ください。

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さて、ここからが変更になったボタンです。

Fn2ボタン……プレビュー

多めに絞った時のEVF被写界深度ウソやんけと気付きまして……。
F3から三周回って元の場所に戻ったって感じ。

サブセレクター中央……スターライトビュー

暗い、と思ったら一撃押せばok。
ストロボや長秒露光時にも威力を発揮します!
暗闇で便利な機能を3つ搭載したZ8ですが、実際に使ってみたところ使用頻度はボタンイルミネーター>スターライトビュー>赤色表示の順でした。
このうちボタンイルミネーターは設定でオフにしておいても電源スイッチを肩液晶が点灯するところまで回せば一緒に点灯することが発覚。さすが俺達のニコン

動画撮影ボタン……FX/DX切り替え

前回はコマンドダイヤル併用の設定だったのですが一押しで変えれる設定があることが分かったので。Z8はDXモードでも2000万画素で撮れます。
なので24-120が実質24-180に、単焦点の58mmが85mmを、24mmが35mmを、35mmが50mmを兼用する、みたいな使い勝手となります!

レンズファンクション関連

結局使わない……。
すべての手持ちレンズにボタンがついていなければ、あるいはどうしてもそのレンズに必要な機能がなければ、設定しても忘れて触らないということが発覚……。

バッテリーグリップ関連

購入予定なしです。必要な人は初めからZ9にするんじゃなかろうか。特にこの機種は。

◎iメニューのカスタマイズ

少し変わりました

こちらも前回から変わったところを解説。

左上から順に、
ピクチャーコントロール、画質モード、AFエリアと被写体(ここまで前回と同じ)

画像サイズ→手ブレ補正

画像サイズは撮影メニューで変えるようにしました。
手ブレ補正をここに。
三脚やオールドレンズ使用時にオフにします。

フォーカスピーキング→人物印象調整

フォーカスピーキングすると何撮ってるかわからなくなりませんか?俺だけ?
Z8のファインダーは優秀なのでピーキングなくてもマニュアルでピント合います。
人物印象調整、意外と使いどころあります(RAWには反映されません)。

測光モード

ハイライト重点測光が便利そうなので。
舞台とかライブとかでめちゃくちゃ暗い時、ハイライトだけが写るように撮るとかなり露出を稼げます。
急遽暗転してダイヤルを回すのが間に合わない時にオートで同じことできるのかなと思いまして。(実験中です)
暗転の中で火とか使い出したらそういう撮り方をします。

ここから二段目

モニター/ファインダーの明るさ、ビューモード設定、アクティブDライティング、撮影メニュー、カスタムメニュー、サイレントモード

二段目は前回と場所が変わっているだけで同じ設定です。

◎カスタムメニュー

カスタムメニューたくさんありますね!

カスタムメニューもやるぞ!
項目いっぱいあるので重要なところだけ。

カスタムメニューの管理

撮影メニュー同様、動画と静止画共通でA〜Dの4種類登録できます。
カスタムメニュー内で設定した項目を保存しておくことができます。

a1,a2 AFの優先

シャッターを優先するかピントを優先するか。
私はピントが合っていなくてもシャッターを切りたいのでシャッター優先です!

a6 半押しAF駆動

オフにしちゃうよー!

a12 内蔵AF補助光の照射設定

暗い時に補助光出してAFのできる明るさにする設定。
急に光るとびっくりするのでオフにしてます。
てかオンにしてもめったに光らないよね?

a15 AF設定時のフォーカスリング操作

オン
いつでもマニュアルに移行できるように。

b 露出・露光 c AEロック・タイマー

そんなに難しいものはないかな?
好みで設定してください。
デフォルトのままでもok

d5 Mモード時のシャッタースピード延長

オン
オフにする理由がない!

d7 連番モード

オンにすることでPCに転送した時のファイル名被りを減らすことができます。

d14 画面枠表示

これオンオフしてみたけど何が変わるか分からないです!
知ってる人おしえてください!

d16 水準器

Type A
水準器を使う時は水準を出す時で、フレーミングする時ではありません。
なるべくでかいものを。

d19 ファインダー高フレームレート表示

オン
電池消耗と発熱を受け入れることでファインダーのフレームレートを上げることができます。
問題がない限りオンで。
ちなみに温度の警告が出ても無視して大丈夫っぽいです。
本当にやばい時は強制停止になります。

e フラッシュ・ブラケット撮影

e1同調速度とe2スピード制限をMAXに
他の項目は、自分は社外品をマニュアルで使うのであんまり触ってません。

f4 操作のロック

これなんらかの罠なので全部オフにしておきましょう。

★f6 ボタンのホールド設定

オンで!
これ一番大事かもしれない。
例えばホワイトバランスを変える時、オフだとWBボタンを押下しながらダイヤルを回しますが、オンではWBボタンを一度押して離してもWB変更状態が継続します。解除はシャッター半押しで。
ここをオンの前提で設定を作っていますので、オフにするなら全体的に見直したほうがいいかもしれません。

f9 フォーカスリングの角度設定

ぜひ設定したい。
リングの回転量とピントの移動量を同じにします。
設定しないと、リングを回す速度によって移動量が変わります。それって使いにくくない??

g動画

動画はまたいつか別の機会に……

◎セットアップメニュー

セットアップメニュー たまに覗くと発見があるかも

セットアップメニューもやっちゃいましょう!
一度設定するとあまり見ませんが、たまに覗くと発見があるかも。
重要なところだけ解説します。

カードの初期化(フォーマット)

クイックが常用、たまに物理フォーマットをするとカードの調子がよくなる、と言われています。

モニターモードの限定

自分にとって有用なモードのみにしてファインダー横のボタンで切り替える時に素早く変えられるようにしておきましょう。

画面情報の自動回転

オフのほうが効率がいい気がするので私はオフです。

自動電源OFF温度

HIGH!
あつ!?ってなってもいいから動作していてほしい。火傷には気を付けましょう。

電源OFF時のセンサーシールド

オンで。
ちなみにオフにすると起動時間を短縮するというメリットがあります。

イメージセンサークリーニング

みんな電源スイッチに連動にしていると思うけど、たまに手動で実行すると連動よりも深く掃除してくれる、という噂を聞いたことがあります。

著作権情報

名前を書いておきましょう。
なんらかの団体に所属すると識別コードを付与して貰えたりします。

タッチ操作

誤タッチ防止のためオフにしています!

パワーセーブ

オンにしています。

カードなし時レリーズ

オンにしています。

メニュー設定の保存と読み込み

設定が固まったら保存してPCなどにバックアップしておきましょー!
メンテや修理に出す前には絶対に保存しておいたほうがいいです。
保存した設定は、メモリカードに置いて読み込みを選べば反映することができます。

◎まとめ

どうでしょう?
使いやすくなりましたかねー?
それとも合わなかったかな?

設定は思想です。
自身の思想に基づいてカスタマイズします。
私はやはり操作が染みついているのはNikon F3なので、マニュアルカメラに近い操作感を目指して設定しちゃいます。
例えばストリートスナップを撮るならばAFを追求するよりもF値を絞ります。
あと、露出補正をかけるなら画にしたい理想の露光が分かるということなので、補正を使わずISO等で直接変更します。
マニュアルを補助するためにオートを使う、みたいな思想で設定してるかな。
あとは、ピクチャーコントロールが代表格ですが、歪曲補正やビネットコントロールも結局絵づくりなので、自分が良いと思うほうが正解で決めていけば良いです。
とはいえ、まずは設定多すぎてわかんないー!という人は上記の設定に一度してみてください。合うところ、合わないところ、こんなところまで変えられたのか、みたいのが出てくると思います。

今日は3ヶ月使って辿り着いた設定を記述しました!
あと何回か、レビューというか、使用感も書きつつ、知り得たことを共有できたらと思います。
最後に大事なことを。Z8めっちゃ使いやすいカメラです!

 

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